ふと気付く。

2002年12月13日
気がつけば、12月になっていた。

ばーちゃんが体壊して、亡くなって、一ヶ月が経つ。

本格的な喪失感に苛まれ始めてから、二ヶ月が経つ。

俺の中で何かが「ぷつん」と切れてから、
もう三ヶ月が経つ。

ROも、始めてから四ヶ月が経つ。
いつも群れられて何度も半泣きで斬りつけてた盗虫が
ザコに変わり、何度も襲われて死んでたさすらい狼にも
太刀打ちできるようになって、高嶺の花だったはずの
熊さえ狩れるほどになった。

流れをほんの少しも歪めるような変化はなく、
ただ滔々と長いカノンを聴かされているような。
そんな錯覚を日常に抱くようになったのは何時からだろう。
 
 
 
別に変化を望むわけではない。
でも確かに、何かが変わっていく。
日一日を過ごすごとに俺は老いていくのだし、
俺の死角を走り抜ける「日常」とやらも刻一刻と
変化し続けているのだろう。
 
 
 
毎日のように覗いてる某チャット。
いつの間にか発言ランキングから、名前が消えてた。

いつも覗いてるから忘れてた。

もう長いこと、あの人たちと話してないことを。
 
 
 
ふと枕元を見て思い出した。

GBAが埃を被っていた。

とても大切なものなのだけど、何故か埃を払おうとすら
思わずに寝てしまった。
 
 
 
何気なくネット窓を閉じたら、RO立ち上げっぱなしだった。
回復待とうと思って、忘れちゃってた。

ソロだったからいいようなものを……

全快してたけど、狩をする気にもならずに窓を畳んだ。
 
 
 
何か忘れてしまっているような。

何かをしなければいけないような。

そんな気がする。

世界を変えなくちゃいけないわけじゃない。

世界を救わなくちゃいけないわけじゃない。

でも、何かしなければいけない。

そんな気がする。
 
 
 
ひとまず自分を変えるために。

ここ最近、努力してた。

抗鬱剤を飲まずにいた。
安定剤も飲んでない。

強くなりたかった。
健康的に、元気になりたかった。
 
 
 
駄目だ……
 
 
 
気合が足りねぇのかと思ったのだが病院に行ったら
「あのね、『〜ねばならない』と思うのは良くないよ」と
医者に言われた。

〜ねばならない。

良くないのだろーか。

でも、俺の中での「〜ねばならない」と「〜でありたい」は
限りなく近いトコロにあって、「〜ねばならない」と
念頭に置かない限りは何もできないんだ。

そう思わなければ、起きることすらしないかも知れない。
 
 
 
とにかく今は、コップに水を注いで。

忘れている「何か」を思い出さねばならない。

そのためには、昔の自分に戻らなくてはならない。

とにかく今は、ケースを逆さまにする。

ぷつんと何かが切れた拍子に、手放してしまった「自分」。

いつだって「風変わり」だけど「しっかりして」て、
親にも教師にも友達にも無害だった頃の「自分」。

とにかく今は、取り戻さなくちゃと思う。

「変わった優等生」でいるのは楽だった。
「完璧な人間」になるのは難しかったから。

「変わった人間」であることを補うために、
「優等生」のオプションをつけていたんだと思う。

とにかく今は──「変わってるのは悪いことじゃない」と
言われたって無駄だ。

ただ自分が右型アミノ酸の集合体、一般に「ヒト」と
呼ばれる生物の一体であるとだけ自覚できていれば
充分だったのだが……

不思議とこの生物は、個体を認識するために区別化・
差別化を行わねば気が済まないらしい。

且つ、群は統一され均一であることを善しとする習性がある。

とにかく今は、群に戻らなければ。

たとえ「変わってい」ても、「演じてい」ても、
戻らねばならない。

ねばならない、のだ。
 
 
 
とにかく今は、手のひらの中。
水を満たしたコップと。
そう、一週間も飲まなかったんだ。
溜まってしまってた、14の錠剤。
それから、何かを忘れているという気持ち。

全部飲み干したら。

いざ、出陣。

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