最終兵器を携えて。

2002年12月22日
さて…

「最終兵器彼女」を見ながら、
久しぶりに彼の声を聞く。

父も母も妹も、眠っている。

誰にも邪魔されず、
俺は送られてきた手紙の、
少し歪な文字を目で追う。

ありがとうだね。

年賀状を送れなくなってしまったけれど、
次の手紙はまた、大晦日に出すから。

 

参ったなぁ。
正月は、郵便局も休みだろ?
俺、お前からの手紙、いつも
局留にしてもらっているのに。

 

何気のない近況報告と、
意味のない会話をして、
だけれどそうして「時間」を共有することが
俺達の大事な大事な儀式なのだった。

 
 

そうして、ふと気付く。

俺は確かに、誰かを愛することのできる人間だけど。
誰かを愛おしく思い、誰かを守りたいと思うけれど。

だけど、誰にも恋はしない。

その人を誰にも渡したくないなんて思わない。

その人が「幸せになるから」と言ったなら、
簡単に手を離してしまえるだろう。
繋いでいた手を、振ることができるだろう。

 

そう思いながら更けて行く夜、
独りきりで過ごす時間。

彼を愛しく思う。
彼を大切だと思う。

だけど、ここにいて欲しいなんて思わない。

 

 

やっぱり俺は、「恋」のできる体質ではありませんね、



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