ISBN:4591010139 新書 那須正幹 ポプラ社 1983/01 ¥630

思い出の本があって、思い出の作家がいる。

受験戦争の只中に、鞄の中にあった1冊。

 

シリーズ完結するらしいのでちょっとブルー入ってます、
滝野ですコンバンハ。

なんで今更なのかってーと、最終巻の発売日を目前にして
シリーズ全巻読み返しちまったからです_| ̄|○

NHKでドラマをやってたと思えば、今はアニメ放映中か。
このシリーズを知らない人は、そーそー居ないと思います。

 

色んな本を買うようになって、1冊1000円の本は厳しくなって、
立ち読みするのも恥ずかしいって歳になって。

手に取らなくなって長いけど、半年ごとに児童書コーナーで
新刊チェックし続けてきた我が人生……

小学四年生からの付き合いですから、かれこれ10年近くを
このシリーズと共にしてきた計算であります。
人生の半分以上じゃねーか、とビックリされそうですが、
公式ファンクラブ会員をナメんじゃねーぜッ(←会員らしい)。

 

作者の那須氏はその昔、「100冊くらい書きたい」とおっしゃって
おられましたが、きっかり半分の50巻完結のようです。

前川氏に負けず、命の尽きるその日まで、ズッコケシリーズに
携わってくれるものとばかり思っていたので意外ですω・`)
(※前川かずお氏は、シリーズ挿絵を描いておられた漫画家さん。
  氏の没後は別のイラストレーターさんが挿絵を描いている)

同シリーズの「家出大旅行」以降、シリーズを読んでいない身では
ありますが、本棚から引っ張り出して読むとやっぱり面白いんだよ……

 

ちなみに俺は、小学生時代のあだ名がまんま「ハカセ」だったので
山中正太郎が大好きだー(好きだー)(だー)(←エコー)

ついでもって、ハチベエの家業(八百屋)に親近感があるので、
結構好きかも知れないーっ(ないーっ)(イーッ)(←ショッカー)

未だに登場人物のフルネーム言えるしーッ(言えるしー)(るしー)

っつーかハカセの計算能力、暗算名人を軽く凌駕してると思うーっ
(↑エコーをかけるのが面倒くさくなったらしい)

 

タウ星までの距離と飛行船の航行速度を、ものの3秒で暗算してみせる
小学6年生、らっきょうメガネこと通称ハカセ(誤)。

計算できたってことは、速度の計算式もしっかり頭に入ってるんだ……
タウ星とかいうマイナーな星までの距離も記憶してたんだ……
ン十桁の割り算を、易々と暗算して見せちゃうんだ……

へぇ……
でも算数の成績は3で理科は4なんだ……
5がひとつもないんだ……むしろ一部2……
へぇ……

(↑未だに気になってるらしい)
(が)
(俺もなんでそんな詳しく覚えてんだろう……)

 

「学校の怪談」を読んだときには、それはもうリアルタイムに小学生を
やっていたので、ガクガクブルブルしながらトイレに入ったのも
良い思い出。 ……未だに怖いなんて口が裂けても……

何度となく修学旅行に行くわ、長男なのに名前は三吉だわ(笑)。

タイムスリップはするわ宇宙空間に行くわ、かと思えば大阪で
ホームレスに混じるわ中学生に下剤を盛るわラーメン屋はやるわ。

幽霊も出るし鞍馬天狗も出るし、お姉さんは殺人犯だし怪盗は予告状とか
出してくるし、まぶたの父との感動の再会まで果たしちゃったりして。

かと思えば、ひたすら飼育委員やってたり放送委員やってたり、
普通の小学生らしく初恋エピソードとかもあったりする。

作者さん自らツッコミ入れたりフォロー入れたりと忙しいシリーズでは
ありましたが、様々な冒険を疑似体験させてくれた全巻に感謝を。

受験戦争ひた走りで、友達なんか今も昔も少なくて(←(’A`)、
それでも寂しくなかったのは、ひとえに彼らのお蔭様です。
文庫とハードカバー入り混じり、古本だけに日焼けしてボロボロで
目も当てられない状態の本も何冊かあるけど……

将来また、全巻をあらためて揃えたいシリーズ。

 

最新49巻は、ハチベエのモテモテ話……のようです。
「シリーズ通じて、一度もモテたことがないので」だそうです。

確かに、モーちゃんといいハカセといい、意外な女の子から
好かれたりしてるんだ、これが。

そのままシリーズ完結ってのも可哀想だけど、今更人気が出ても、
きっとハチベエ本人が一番困ってるよ。どーすんだ、おい。

 

そして、泣いても笑っても次が最終。

最終になっても、きっと彼らはズッコケ三人組であるはずだと、
そう僕は信じている。

緊張のあまり卒業証書を受け取り損ねたり、卒業生挨拶をトチったり、
そのせいでハチベエは安藤圭子に鼻で笑われるハズだと信じてるぞっ。

そして俺は、3月になるまで手に取らないし読まないと誓うぞっ。

 

だって卒業式だもの、12月に読んだらおかしいじゃない?
とか、変にこだわってみたりもする今日この頃。

 

 

 

叫びついでに、「ぼくらは海へ」を復刊してくれないかと切実に願い中。

「赤いカブトムシ」を文庫化してくれないかと期待中。

あと、「研究読本」に収録されてた短編(タイトル忘れた……)も、
短編集か何かの形で世に出てくれないかと……

いずれも那須正幹氏の、ズッコケシリーズとは無関係の単行本ですが、
特に初期の作品は埋もれてしまってるのですω・`)

ズッコケシリーズ初巻収録の「柳ヶ池の怪談(だったかな?)」みたいに、
何か引っかかるような、もどかしいような、後ろ暗いような……

作風は年代を追うにつれ、「ダークではあっても暗くはない」方向へと
変化しつつあるようで、「気まずくても納得できる」という初期の雰囲気の
作品にはなかなか! なかなかッ! 絶版万歳! 児童書万歳!

「屋根裏の遠い旅」とか、「詐欺師たちの空」とか、小学生の時に
一度読んだきりでほとんど忘れちゃったけど、妙に読みたい。

「ねんどの神様」は、いつの間にか図書館からなくなっちゃったし……

 

血痕のように飛び散った絵の具のにおいを、

カブトムシの薄羽に染みた鮮やかなラッカーの赤を、

校長先生の靴の下でカメムシの潰れる小さな音を、

もう8年も経つのに、まだ覚えている。

 

きっと大事にしたい思い出は、そういうものだ。

動じず、静かに、いつか、また手に取る日を夢見て、

かれこれ5年は夢見通しなのだけれど、それはさておき。

 

まずは既刊を読む方が先だよ……
シリーズ10巻くらい読んでなかったりするよ……

ああ、もったいないもったいない。

立ち読みでも図書館でもいいから、とにかく読もうと思った今日この頃。

コメント

nophoto
222
2009年11月22日14:54

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