ISBN:4061486039 単行本 武田 綾子 講談社 2002/12 ¥609

全5巻、見ての通りの「青い鳥文庫」です。
4巻も好きだけど1巻の表紙も好き。

図書室で借りてまったり読み返してるけど、一年半くらい前に
書店で立ち読みした時とはまた印象が違って来てます。

あらすじを説明しておくと、

13歳にして男から30万の金を巻き上げる恐るべき少女の物語。

嘘です。

そんな曲がった解釈する読者は俺くらいさ_| ̄|○滝野ですコンバンハ。

児童書でさえも恋愛模様を素直に楽しめない自分が逆に切ないです。
「そのまま行くのか! 行っちゃうのか! 面白くねぇなうがー!」
とか言って竜人さんの不幸を願ってしまった俺……

ごめん、ごめんよ、4巻までの宙ぶらりんで不幸な君が大好きだー(ぇー

5巻で普通に幸せになるのがつまんなくて「蘇れそーしいぃいっ!」とか
ワケのわかんないこと言っちゃうくらい好きだー(好意なのかそれは

 

 

 

近頃、学校に行くのがマタリと楽しいです。

隔離クラス(他の一般学級とは授業カリキュラムが違う)所属で、
クラスは全部で23人しかいないのですが。

去年からメンツが同じ(抜けた人が半分くらいいたけど)なのもあり、
滝野にしては珍しく、クラスメイトの名前を随分覚えています。

少なくとも顔を見て「誰?」ってことはありません(←大きな進歩らしい)。

3年9組隔離クラス。

8組までしかなかった学校に突如作られた隔離学級は、
他のクラスとは別の棟にひっそりと教室を構えています。

 

中学受験の塾ン時を思い出すなぁ……

どういうワケか塾のトップのクラスにいたんですよ、滝野。

どん尻を争うような成績だったんだけどね、と言いたいところだけど、
ケツも何もSクラスメンバーは8人しかいなかった_| ̄|○|||

クラスは三つに分かれていて、二番目のHクラスは30人くらい。
三番目はWクラスで、Hよりも沢山いたと思います。

そんな人数にもかかわらず、Sクラスの特別待遇は凄いものがありました。
・Sクラスだけ塾の教室を8人で使ってる(他のクラスはすし詰め)
・Sクラスだけ送迎バスが特別に走る(他のクラスはすし詰め2)
・Sクラスだけ合宿が一日長い(他のクラスは二泊三日)
・Sクラスだけ年越し蕎麦が出る(他のクラスは自宅送還)
エトセトラエトセトラ。

テストの都度に点がいいともらえる「満点賞」「努力賞」の札と交換で
図書券がもらえる、という制度があったんだけど、Sクラスだけ
テストの回数が多いから二倍速度で札が貯まったりして。

お陰様で他のクラスから叩かれるわ叩かれるわ、子供心に「凄ぇなー」と
感心するほど嫌味を言われた記憶がありまして。

 

ぶっちゃけて言うと、今のクラスも似たような感じなのです。

すぐ横の誰かに消しゴムを借りることすらできない寒さ、
真っ暗になった道路をがら空きのバスに揺られる感触、
人のいなくなった合宿所のトイレに落ちる水滴の音、
家族と年越し蕎麦も食えずにカイロで温めた指先、

お前ら本当にそういうものが欲しいのかと思った小学生時代。

今の教室は、あの頃の塾の一室に本当によく似ているのです。

 

肩身は何だか狭いけど、

みんな頑張って、頑張ってて、

俺はこのクラスに入った動機が勉強とは無関係で不純だったけど、

すごく真面目に頑張ってるヤツだって、

いるんだ。

 

「その他大勢」に埋没できないのが苦しかった。

話し言葉とか、思考回路、目を向ける場所、一人称。
女の子のグループから拳二つ分は飛び出すような長身。
くせ。趣味。面白いと感じるツボ。冗談への切り返し。

何をとっても、俺は「その他大勢」になれるほど非凡じゃなかった。
優れてるとか、いいこととかじゃなくて、ただ、ズレていた。

最初からズレているというのは、そういう意味でとても楽。

埋没するも何も、女子5人しかいねーよ。埋もれよーがねーよ。

教室という、あの大きなイキモノの中で、自分だけが事故で飛び込んだ
破片か何かであるかのような違和感。それが、ない。

小学生の頃、学校よりも塾の方が楽しかった。
授業は厳しいし、他のクラスの子に嫌味言われたりもしたけど、
俺らは俺らで、8人で、誰も欠けちゃいけない感じがした。

群れるほど人数もない、誰もリーダーではない。

その適度に乾いた雰囲気が、楽で心地よい。

 

あの雰囲気はどうして生まれてくるのかなぁ、と不思議です。
他から浮いた集団だから?
皆であえて、同じ困難にぶつかってるから?
っつか変なヤツしかそーゆークラスには来ないのか?

 

とにかく、居心地がいいんだ。

だからこそ俺は、青春をあえて灰色の数式と実験の世界にブチ込んだ
馬鹿どもを愛するのです。

美形がいないのは大きな痛手だがな。

あと、本当に馬鹿なのもいるんだけどな。

そりが合わないヤツだっているし。

でも、頑張ってるんだ。

俺は頑張らないけど、みんな頑張ってるんだ。

だから応援したいし、一緒に頑張ってもいいかなって思うんだ。

コメント

nophoto
おかん
2006年10月20日20:03

話しが違うやんかーーー
紅絹ー好きだー
          おかん

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