患者は見た

2008年12月16日 日常
ついに見たぜ、ウェディングドレスを着る夢。

白くて重たくて走れない。息苦しい。押し潰されそうな。体がヴェールに吸い込まれていく。
望ましくない変化、深い悲しみの予兆、あるいは不調の知らせ。

そんな格好で飛び乗ったのは小さなボート、漕ぎ出すのは大洋、甲板には自分ひとり。
不安定な生活の兆し、援助の無い状況。

呼吸が苦しい。とても楽な姿勢、楽な服装で眠っているはずなのに、息が苦しい。

 

学校で友人が取り殺される夢を見た。
何年も前に落ちた友人を、私はまだ生きていると思っていた。
だけど、助け出した彼には中身が無かった。
ただ、青くてどろどろしたものが噴き出してきて、私の手を汚した。

「返して、全部返して!」

私はちゃんと、そう言ったはずなのに。
大切だった彼のなかみは、心は、私の友人の恋人でもあった彼は、
するすると形を失って中庭の排水溝へと流れていった。
吐き気がした。友人だったものに対して、そんなことを思う自分にも、吐き気がした。

助けられなかった私の隣で、彼女が泣き崩れて砂になっていく。
「あいつが落ちたのは何年前だったと思ってるんだ」と、
幼馴染が冷めた瞳で言う。まやかしの温もりが肩に在る。
紫色の空を、金色の蝶が、燐粉を撒き散らしながら飛んでいく。

彼が落ちた先は、悪霊溜りの瘴気の教室、清めの手段なくしては帰れない。
分かっていたはずなのに、助けに行ってしまった。
連れ出してしまった。
流れ去ってしまった。
全部私の過失。

 

最近見る夢は妙にストーリーがあって困ります。
後半なんか登場人物に名前まであったんだぜ。

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